德田製作所では様々な種類の木の一枚板を使ったローテーブル(比較的ちっちゃいテーブル)を製作しています

一枚板のテーブルと聞けば
存在感があって美しく
そして高価なイメージじゃありませんか?

德田製作所の一枚板テーブルは
ヒビが入っていたり
穴があいていたり
サイズが小さい
そしてリーズナブル

それは私が扱っている素材の多くが
有効活用できないB級木材だからです

B級といっても品質が悪い訳ではありません
有効活用ができないという意味でB級なのです

有効活用できない素材の代表的なものに
端材があります

端材は丸太から板や柱を製材する時に
最初に切り落としてしまう
でっぱりや両端の部分のこと
(画像の端材は丸太の根元の部分)

このような端材は一般的には使いません

木材専門の業者さんが見ても
パッと見で何に使えるのか分からないって感じです

とはいえ
元々は品質の良い丸太をカットした素材
端材といえども銘木の良材なのです

捨てるのはもったいないから
とりあえず置いておけば
誰かが欲しいと言ってくるかもしれない

ということで
このような端材を長年にわたり自社の倉庫に保管してくれている製材屋さんや木材屋さんが稀にいます


端材の他にも使い方が限定される木材はたくさんあって
それらはいまもどこかの倉庫に眠っているんです

一枚板テーブルには小さすぎるからだめ
ヒビ割れがあるからだめ
むし跡があるからだめ
反っているからだめ

一体なにがダメなのか?
見た目が悪くて
使い勝手も悪そうだから?

反っていても
水平に加工したり
アイアンの脚で調整すれば気になりません

割れていたって
その割れ方次第でデザインとして受け入れることが出来ます

むしの跡だって
むしがもう内部に住んで居なければいいし

小さい方が
使い勝手がいいと感じる人も多いはず

使う人は
欠点を受け入れ(もしくは欠点と見做さず)
それを楽しむ使い方を考えてみる

作る人は
欠点をカバーして誤魔化したりせず
それを唯一無二のデザインに昇華させる

こういうスタンスでの木と人との関わり方って
どうでしょう

B級といえども元は銘木
しっかりと面倒をみれば
100年200年は余裕で生きます

よい木材の家具は
使えば使うほど
共有する時間が長いほど
愛着も増すものと思います

長年連れ添った木の
そのヒビ割れは?
その穴は?
そのむし跡は?
テーブルのオーナーはそれらを欠点と思うのでしょうか?


放っておけば捨てられそうな素材を使って
A級の素材より魅力的なテーブルを作れるようになりたい

そんな感じで
今日も楽しく製作に励んでおります