1/1

大切にしていること①:ヒビ割れについて(ご購入を検討されている方へ)

¥10,000 税込

残り1点

別途送料がかかります。送料を確認する

ご購入をご検討くださっている方へ
ご判断のヒントになればと思い、よくいただく質問にからめて
私どもの作品のコンセプトや大切にしていることをまとめてみました。


Q:天板のヒビや反りは今後大きくなりますか?

まずは最も多くいただく質問から。
私たち木に携わる者は木が変形することを「木が動く」と言っています。反ったり割れたりうねったりと木は様々に動きます。(以下では全て「動く」と表記します)
あらためて質問にストレートに答えると → 大きくなります、とお答えするしかありません。つまり動きます。私も最初の頃は製材所の方に「この木は動きますか?」なんて質問をしてやんわり怒られた事があります。動くに決まっている、という感覚なんだと思います。
しかしながら、テーブルとして使用するのに不便を感じるほど動きますか?
という質問に言い換えるとしたら、「大丈夫です」とお答えできます。
実際に在庫の木に関して言えば使えなくなるほど動いた事はいままで一度もありませんし、少し動いた?と感じたことも今まで一度もありません。

以下で詳しい理由をご説明します。
伐採してすぐの木は想像以上の水分を含んでいます。(なんと総重量10トンの木であれば半分の5トンが水分だったりします)
数ヶ月〜数年の間、丸太の状態で乾燥させます。(雪が降る前の晩秋に伐採して湿度が上がる梅雨前まで丸太で乾かすのが一般的)この状態でセリに出されている木材市場の画像を良くみますね。そこから板や柱に製材してさらに数年間自然乾燥させます。家具材であれば水分含有量9%まで人工乾燥させる事もあります。9〜10%が最も強度がでて動きも少ないけれど日本の気候下での自然乾燥では13%が限界、と教えられました。つまり人工的に9%に下げても日本で使っていればいずれ13%前後に戻ります。現代の気密性の高いハイテク住居や高層マンションで使うとどうなるのでしょうか?上手く9%を維持できるのかもしれません。
話を戻します。
木が大きく動くのはこの乾燥期間が主です。だいたい1年の自然乾燥期間に木の表面から2〜3cmまでの水分が抜けていくそうですが、この時に木材の表面:内部の水分含有量に差が出来る事で割れたり反ったりします。
私を含め主に広葉樹を使用する家具職人が使用する材は板になってから数年の乾燥期間を経て水分含有量13%前後に落ち着いた素材を使用します。最も動きやすい時期に動ききった素材ですからその分安定しています。
しかしながら無垢材という素材の性質上、動きが少ないといっても100%ではありません。周囲の環境(特に湿度と温度)に対し敏感に反応するのが無垢材という素材です。乾燥時の環境から加工中→後の保管環境、ご購入されてからはご使用環境、と木にとっては短期間のうちに目まぐるしく環境が変わりますのでご使用初期は特に注意が必要ではあります。

冒頭の質問に対しては「動きます」とお答えしています。
ただ購入から数年程度の短期間でテーブルとして使えなくなるほど動いてしまう可能性はかなり低いと言えます。なぜなら最も木が動く乾燥期間の初期を経て再製材した素材だからです。

しかしながら使用できるか否か、という問題とは別にデザインとしてどうかという視点もございます。
ご購入の際にご不明、ご不安な点があればご遠慮なくお伝えください。

商品をアプリでお気に入り
  • レビュー

    (5)

  • 送料・配送方法について

  • お支払い方法について

¥10,000 税込

最近チェックした商品
    同じカテゴリの商品
      その他の商品